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かっぱの話

息子が小学校に上がって、校内の図書館に行く機会がありました。
そこで、子供の頃に好きだった本を一冊見つけました。
坪田譲治の『かっぱの話』です。
孫をひざに乗せて、おじいさんが自分の子供時代にかっぱを見た話を聞かせるという内容です。
少年だったおじいさんが、草深いいつもの釣り場で釣りをしていると、川に架かる鉄橋の線路向こうからかっぱがやってくる。
かっぱは鉄橋のたもとに坐って、魚を招きよせては、ガリガリと食べ始める・・・
昔話と違って、おじいさんの体験したフシギな話という点で、どこか真実味というか、この世界のどこかに紛れ込みそうなニュアンスがあり、そこのところになんとも云えぬ魅力がありました。
子供に読んでやるつもりで借りて帰って、もう何十年ぶりかに読んでみたけれど、やっぱりぼくの心は強く惹きつけられました。
図書館を眺め渡してあらためて気付いたのは、怪談本の多いこと。
子供は怖い話が好きなんですね。
ぼくもいまだに本当にあった怖い話みたいなものに目がありません。
子供時代からほとんど変わりがないということかも知れません。
座右の書は、『かっぱの話』と『耳なし芳一の話』かナ・・・
by sakura-blend | 2006-06-24 05:08 | よしなしごと
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