カテゴリ:OLYMPUS XA( 2 )

雁の朝

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Kさんの突然のお誘いを受けて、真夜中の3時に札幌を出発した。

目指すは、美唄市・宮島沼。

噂では知っていたが、宮島沼は、日本で一番たくさんマガンを見られる場所だ。
彼らのシベリア方面に向けた渡りの旅の中間地点であり、集合場所なのだ。
日本で越冬したマガンのほとんどすべてが宮島沼に集結する。

日中は近くの畑地などで餌をついばみ、夕方になると、ねぐらの宮島沼に戻って、そこで夜を明かす。
その数3~4万羽。
そして、夜明けには、そのマガンたちがいっせいに採餌に飛び立つという。
考えただけで壮観である。
さすが、でっかいどう北海道だ。
そんな場所が、車で1時間のところにあろうとは。

以前に2度ほど機会を逃したというKさんのリベンジに同行させていただいた次第。
ボクは、コーヒーを魔法瓶にたっぷり詰めての参加だ。


到着した宮島沼。
東の空に薄明がうっすらと見える。
いい時間だ。
すでにマガン見物の先客の車が2台ほど止まっている。
エンジンを切って、車を出たとたん、前方のうす闇の中から、ざわめきのような鳥たちの声が聴こえてきた。
まるで演奏をひかえたオーケストラが行う音合わせのようだ。
まだ沼と岸辺の判別も出来ない前方の暗がりには、たしかに数万羽のマガンたちが控えているようだ。
これから始まるスペクタクルに、期待で胸が膨らむ。

三脚を据え、機材をスタンバイするKさん。
ボクは、コンデジとOLYMPUS XAという軽装だ。
飛び入り参加だし、もともと望遠レンズなどもないので見物人を決め込んだ。
カップに熱いコーヒーを注いで、鳥たちの前奏曲に聞き惚れる。

次第に明るくなってくる。
底冷えというほどではないが、春の朝の冷え込みはやはり少し寒い。

だんだん風景が判別可能になって、前方に広がる残雪の向こうに宮島沼の水面が明るく見えはじめた。
その水面を濁ったように見せているのが、どうやらマガンたちであるようだ。

「いる、いる!」
Kさんの300mmレンズを覗かせて貰うと、一羽一羽の姿がかすかに見える。
手前の岸辺あたりに並んでいるのはハクチョウの群れだ。

そうこうするうちに、鳥たちの鳴き声がにわかに激しくなってきた。
まさに地鳴りのようである。
「そろそろ行きますかぁ~!」
そんなことを鳴き交わしているのだろうか。

「あ、飛んだ!」
数羽の群れが、早くも飛び立つが、沼の上を軽く流して着水した。
これぞフライングである。

しかし、大群のうずうずするような気配がこちらにも伝わってくるようだ。
もう出発が間近であることがわかる。

やがて、意を決したようにいくつかの群れが飛び立つと、そこからなだれ込むように大群がいっせいに飛び立つ。
黒い雲のように、次々と沼から湧き上がってくるマガンたちの飛翔。
TVでみたイナゴの襲来のようだ。

たちまち、頭上をマガンの集団が通過していく。

見ると、10数羽くらいの小集団になって、V字の編隊を組んでいるものが多い。
それにしても、なんと言う数だろう。

周りはは、マガンたちの鳴き声に満たされている。

ドキュメンタリーが目の前で進行していく。

そして、ボクら見物人が頭をあっちに向け、こっちに向けしているうちに、彼らは朝ご飯の場所へといそいそと飛び去っていったのだった。


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OLYMPUS XA / KODAK 100UC
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by sakura-blend | 2008-04-09 06:09 | OLYMPUS XA

雪公園

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OLYMPUS XA
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by sakura-blend | 2008-02-13 23:51 | OLYMPUS XA