今回入手したKONICAⅢは、実は2台ありました。
出品者の方が、それぞれに瑕疵のある2台をニコイチにするつもりで持っておられたということでした。
一方は絞りレバーの欠損・・・ これは出品者の方(かその前任者)が金属片で補修して、実用レベルに直してありました。
もう1台は落下で部品がへこんでしまっていました。 しかし、こちらも実用上は問題なさそう・・・
左側、下の角がぺったんこに潰れてました。
前レストアラーの努力のあとが伺えます。
こちらが本来の爪の姿。
どちらもレンズはきれいだし、ニコイチにするにはしのびなく、両方生かす方向で考えることにしました。
絞り爪の欠けている方は、他に距離計の二重像に縦ズレがありました。
軍艦部をはずして調整・・・ (気が急いていたので、記録画像がありません。あしからず。分解にあたって特に変わったところはありませんでした。)
へこんでいる部品を外し、叩き出して直しました。けっこう根気の要る作業。夜中にトントンやっていたら、となりの部屋で寝ている子供がうなされてました。(笑)
ん~、ま、こんなもんで・・・
部品を外すにあたって貼り皮を剥がす必要がありました。50年近く経っているせいもあり、貼り皮はパリッパリで、剥がすというより削るようにして取りました。しかたないので、ジャンクから剥がした皮を切って新たに貼りました。左右でシボのバランスが悪いので両方やったら疲れた~ (型をとるのが大変でした。><;)
他には、二台ともシャッターに粘りがあったので、レンズ前群を外し(かんたんに外れます。)、軽く清掃しました。
シャッターは、バネのパワーで1/500を出すタイプです。(巻上げ前にセットしないとイケナイんですね♪)Kina式テスターで見ると高速域がすこし遅れ気味・・・ とりあえず、実測地を頭に入れておくことにします。
モルト交換は・・・この時代まだモルトがなかったのでしょうか?黒い毛糸が使われています。毛糸はよいですね♪50年経ってもビクともしません。^^
ということで、多少問題はあるものの、立派な実用品のKONIKAⅢ が2台完成(?)したのでありました!
ついでによくよく見てみると、このカメラ、プラスチックが全く使われていません!レンズ鏡胴部は無論、アイピースの黒ブチも真鍮製!シビレマスナァ~ってか、プラスチックなかったんでしょうか?
ま、とにかくズシリと重い金属の工芸品といえましょう。
Waltzのフードを奢ってやったら、またまたカッコよくなったァ~♪ (自己満足!)
さて伝説のヘキサノンレンズ、写りはどうでしょう?