時おり、無性に観たくなる映画がいくつかある。
そのひとつが『マトリックス』・・・
また観たくなったので、ビデオ屋で借りて来た。
主人公ネオ(キアヌ・リーブス)が、自らの正体を知るべく預言者と呼ばれる女性を訪ねるシーンがある。
預言者の元では、幾人かの少年少女が超能力の練習のようなことをしている。
その中のひとりの少年がスプーンを自在に曲げて見せながら、ネオに言う。
「There is no spoon ・・・」(スプーンはないんだ)
劇中、世界はコンピューターの支配によって作られた仮想現実である。
世界は実在するのではなく、機械に見せられている夢に過ぎないのだ・・・
後半で、ネオは自らの命を懸けて、仲間の救出に向かう。
勝算のない戦いに赴くネオは、自分にいい聞かせるようにつぶやく。
「There is no spoon ・・・」
(このシーン、字幕では「心を解き放て」と意訳されている。吹き替えでは「スプーンなんかない」とされている。)