オークションで古カメラを手に入れました。 ^^
ワルツ エンヴォイ 35 (WALZ ENVOY 35) というカメラ。
ワルツ社から1959年に発売されたレンズシャッター機です。
ほとんどの方はご存知ないでしょう。
わりとマイナーな機種です。
このカメラに付いているレンズに興味があったのです。
コミナーというレンズで、日東光学という会社が作っていたものです。
格別に名玉の誉れのあるレンズではないのですが、当時レンズを作れないカメラメーカーに対しレンズ専門メーカーがレンズを供給するということが多くあったらしく、いろいろな機種にコミナーレンズが見つけられます。
僕の持っているカメラでは、Ricoh Auto 35 V にコミナーレンズが付いています。
実はこのレンズの写りがとても好きで、それで日東光学製のレンズに興味を持ったのでした。
さらにリンクさせていただいているBLOG(
千日の玻璃)でEnvoy35のすばらしい作例を見てしまい、ムラムラと手に入れたくなってしまったのでした。
さて、やってきたEnvoy35はボディーの程度もよく各機能も問題なく動きますが、レンズに若干のキズ。これはオークション入札の段階でわかってはいたことですが、届いてみるとちょっと「大丈夫かな…」と心配になるビミョーな感じです。
これは撮ってみないことにはわかりません。
距離系の二重像があまりにうすいので、手持ちのジャンク品からハーフミラーを移植。気持ち、ピント合わせがしやすくなりました。
さぁフィルムを詰めるか、と思っていた矢先にシャッターがトラブル・・・
羽根が外れています。 汗;
しばらく考えましたが、分解/修理するほかないという結論に。 涙;;
とりあえず分解。
このカメラはLV(ライトバリュー)方式という複雑な露出調整方法をとっているので、できれば触りたくなかったのです。
ついにこの日が来たかと腹を括って、とりかかりました。
結果から云えばLVリングは分解しなくてもよかったのですが、結局理解の浅さ故に全てを分解/組立てするハメに陥ったのでした。
きついパズルでした。丸3日かかりました。
途中何度あきらめかけたことか。
LVの組立てはほとんど推理、結局これでよかったのか自信ありませんがいちおう動くように組上げました。これに一日かかりました。
LVはこれだからイヤなんだー!と思いましたが、構造を理解してみるとなかなか捨てたもんじゃないですね。光量という考え方をすればとても理にかなっています。
でもやっぱり好きではないかな・・・
シャッタートラブルの原因はおそらくスローガバナーの不調にあったのではないかと思っています。ガバナーがどこかでぎくしゃくした動きになったり停まったりするのがシャッター羽根の動きに影響し、次の作動やチャージに伴って決定的に故障してしまうのではないでしょうか。スローガバナーはベンジン風呂に入れました。
(みなさん、ハナシ付いて来れてます? …ませんよね。まぁ読み流してくださいね。 ^^)
途中、他にもシャッターのチャージのリンクはおかしくなるわ、距離系窓は外れるわ、絞り羽根の組み込みはうまくいかないわ、外さなくていい部品は外すわ、部品はどっかに飛んで見つからないわ、もうヘトヘトになりました。
で・・・やっと治った! …というか、もとに戻ったというか、撮影可能の状態になりました。
いやぁ、くたびれた。
これで、キズの影響で写り悪かったら凹むナァ・・・